創作は真っ暗闇の中で

筆者の場合、ほとんどの場合で創作と推敲では全く異なる環境で行います。
推敲や清書は読み手の目線で読みつつ修正を入れていく作業であり、事務的な作業でもあるため通常のPC環境、いわゆる、机に椅子、PCにディスプレイにキーボードというスタイルで行います。サンプル画像の取得なんかでは縦解像度の制約によりメインディスプレイでの作業に限定されます。(縦が1100px超になるのでFullHDでも縦解像度が不足します。うちのディスプレイでFullHDを超えられるのはメインPCと接続している一台しかありません。)

そして、創作の段階ではこれとは全く逆で、事務的なスタイルで作業することはほとんどありません。
というのも創作の段階では、脳内でドラマや映画が進行していくのを文字に書き起こす、というような作業をしているわけですが、この、『脳内でドラマや映画』いわゆる妄想を広げる部分が、筆者の場合、椅子に座ってお仕事的なスタイルでは上手くできないことが多いのです。
特に筆者の作品はエロが主軸(エロ割合が比較的少ない作品もあるにはありますが、それでもほとんどエロが主軸)なので、お仕事スタイルとエロ妄想の相性が物凄く悪い。
作品にまで持っていこうとするレベルの妄想ともなると、結構な集中力も要求されるので、エロ集中力を阻害するようなスタイルや環境では上手く書けないんですね。筆者特有かもしれないですけれども。
なので、筆者が創作するときはベッドの上が主になります。

ベッドの上での作業となると、使えるデバイスはかなり制限されます。まず、デスクトップPCはNG。ノートPCでも底面にファンが付いているものは埃を吸ってしまうためNG。ベッドの上に置いて使用することになるので発熱の多いPCもNGです。
そんなわけで、創作環境の整備は結構な悩みのタネ。紆余曲折が常に付きまといます。

昔、多用していたのは、DELLのLatitudeX1。12.1インチ1280x768のファンレスノートPCです。古いモバイルPCの特徴で液晶画面がやや白っぽく(カラーフィルターが淡い→バックライト照度が低くても画面は明るくできる→消費電力をケチれる→バッテリー駆動時間が延びる)見辛いという難点があり、モバイルとはいえ古いのでそれなりに消費電力が高く発熱が多いという欠点もありました。キーボードは標準ピッチよりやや小さめでタッチも良く使いやすかったですけどね。
TOSHIBA LibrettoM3もちょこっとだけ使ったことがありますが、6.1インチ640x480では流石に編集領域が小さすぎ。キーボードも小さすぎて打ち辛いので常用には至りませんでした。

最近ではこちらの3台をくるくる移動しておりました。

創作環境

まずは画像右のSONY VaioP。まともに使える最小のキーボードを持つノートPCですが、Windows10にするとモタツキが気になるのと、画面解像度が1600x768で縦が少々不足。画面そのものが小さいのでフォントサイズを大きくしたくなりますが、そうなると一遍に表示できる文章量が少なくなってそれはそれで作業効率悪化要因になります。
あと、画面が小さいくせに、画面の上と下で見え方がかなり違うのは大きなマイナスポイント。いわゆるTN液晶と思われます。
WindowsXPにすると調べ物をしたいときにセキュリティ上不安が増えるし、Linuxだとエディタが……。

んでVaioPよりも良い環境を模索して画像真ん中のASUS ME173X、こちらはAndroidタブレットです。
タブレットはキーボードが別になるという欠点はありますが、縦で使用できるという点は大きなメリットです。7インチで1280x800。ただ、この製品の場合は縦にすると筆者にとっては若干縦長過ぎ横短すぎになるので1024x1024のスクエアとかの方が(そんな製品無いけど)使いやすそう。
あと、単純に画面が綺麗で見易いのも利点。Windows系はどうも各パーツの品質がケチり過ぎなのか微妙な製品が多いんだよなぁ。
Androidだと検索候補がばーんと一覧で出せて、タッチで一発選択できるという点も魅力だったりします。
スリープの安定性の高さと、バッテリーの持ちの良さも魅力的。
なんか、こう書いているとこれが一番欠点が無さそうな感じもしますが、フォントの形状の都合もあって、ややフォントが大きめになるので、一覧できる文章量が少ないのが弱点です。
あと、処理性能はそれほど高くないので高機能なエディタは使わない方が得策。ただし、Androidみたいに基本一つのアプリを全画面で使用する形態でアプリ切り替えが面倒だと書く作業以外がやりづらいので結果的に集中できる(散らからない)という利点も。その代わり、調べ物とか面倒臭い。

そして、画像左のMouse WN892。VaioPの欠点だった縦の小ささ、ME173の(大した事ない)欠点だった無線キーボードと一覧文章量の少なさを改善できるサイズとして注目していた8.9インチ1280x800の画面サイズを持ちます。
ベッド上で寝そべっての作業なので、画面は大きれば良いというものでもありません。ぱっと見て視界にすっと入って、あまりキョロキョロと視線を動かさないでも済むサイズが最も妄想を阻害せず創作効率が高くなります。なので、これ以上大きくなっても逆に不便になります。
そういう意味ではベストに近いサイズではあるのですが、うーん、画質がイマイチかなぁ。
VaioPみたいに画面の上と下とで見え方が違うなんてことはないので、その点では十分に優秀なんですが、ドットとドットの隙間が大きいんですね。ツブツブという言い方で合ってるのかな? 大げさに言うと線が点線になっちゃうんです。だからフォントが綺麗に表示されない。サイズは良いけどあまり見易いとは言いにくい画面なんです。それが残念。この辺り安いAndroidの方が総じて優秀な気がするんだけど、気の所為だろうか?
キーボードはキー数減らし過ぎの特殊配列なのだが、うつ伏せでキーボード打つには小さい方が良いわけで、文字だけを打っている分にはそれほど不満は無い。(それ以外の作業を始めると不満が噴出する)
あと、このキーボードUSB接続のくせに、たまに勝手にDEL連打とかしやがるので、突然書いていた文字がみるみる消されていくことがある。なんじゃこら? すぐにEsc打って止めてUndoで一所懸命元に戻すけどね。そのEscキーも標準ではFnキーと組み合わせないと入力できないので、レジストリを弄って使用頻度の低いキーと割当の入れ替えを行っている。(キーボードにシール貼ってるところがそう)
作業姿勢の都合上、タッチパッドに良く触れてしまうのが作業効率を落としているのも残念。そうでなくてもこのタッチパッド特にクリックがやりづらくて質がイマイチ。

という具合に、なかなか『これ!』という一台に到達できずに苦労しています。Windows系は品質がイマイチだし、処理性能が高めでもOSがもっさりさせてくれるので、少なくとも創作時点ではAndroidの方が良いような気もするのだが、良さげなタブレットがなかなか出てこない(タブレット絶賛衰退中なので)という行き場の無い状況だったりします。

おっと、忘れてた。騒音が少ないなど妄想の邪魔が無い環境の方が捗りますので、創作が進むときは深夜というケースが多いです。しかーも、照明も点けずに作業していたりする。(^^ゞ
でも、そうすると視界に映るのはほぼディスプレイだけになりますからね。より集中は出来ます。ちょっと映画館チックでもある。(滅多に映画見ない人だけども)
んでも、深夜はオナアナチクニータイムでもあったりするので、競争率の高いプライムタイムなんだぜ。(オナニー中に創作ネタが出来ることもあるし)どちらを優先ともし難い。(^^ゞ

2017-06-13