小さな画面でも見れるPDFです
筆者の小説は基本的にPDFで配布させていただいております。
元々A6文庫サイズ(105×148mm)で余白も少なく、文字も大きめにしているため、モバイル機器での閲覧にも適しています。
実際にうちにある端末でどのような表示になるか試してみました。
読み進めるに従って、小さい画面になっていきます。表示は全て縦長で見開きではなく単独ページ表示です。
- ASUS MeMO Pad HD 7 (7インチ, 800x1280ピクセル)
そもそも横幅が若干狭いだけでA6に近い画面サイズを持っているため、全く違和感無く読めます。 - Kobo Touch (6インチ, 600x800ピクセル)
是非、バージョンアップして最新版に更新しましょう!(3.18.0)
PDFの表示が格段に良くなりました。完全に全画面表示が可能になって、全く違和感無く読めるようになりました!(ただ、ページ送りは左右逆っぽいですが)
画面縦横比の関係で、左右に若干の空白が生じますが、No Problemです。
また、楽天Kobo配布によるEPUB3版では全く問題ありません。 - Covia g07 (5.5インチ, 1920x1080ピクセル)
余白を上手に切り取れるビューワーを使用すると、文庫本と同寸の感覚で読めます。
解像度は余裕ですね。 - Oukitel U22 (5.5インチ, 1280x720ピクセル)
こちらもg07と同様です。 - AKART Chocott android CH-AND500 (5インチ, 480x800ピクセル)
画面横幅が65mm弱とかなり小さくなりますが、まあ読めます。贅沢を言えばもうちょっと大きい方が良いなぁって思うくらい。横解像度は480ピクセルでも大丈夫です。 - Covia Fleaz F4 (CP-F03a 8G) (4.5インチ, 540x960ピクセル)
画面横幅56mm弱で、読めますが、余白の分拡大して見たい気分になります。(逆に余白を詰めると7インチとかで無駄にデカく表示されるので調整が難しいところです。)予め余白を削って表示できるビューワーで見ると幸せになれます。↓へ - Willcom (SHARP) Hybrid W-Zero3 WS027SH (3.5インチ, 480x854ピクセル)
画面横幅約43mmだが、読めなくはない。というか表示自体はかなり綺麗な印象。やっぱり、横解像度は480ピクセルあれば大丈夫。但し、画面も文字も小さいので、ずっと見てるのはしんどいかも。老眼の人や揺れている車内では結構厳しいかも。 - Willcom (SHARP) W-Zero3es WS007SH (2.8インチ, 480x640ピクセル)
画面横幅自体は↑と同じ約43mm。ただ、縦が狭いせいで、ページ全体を表示しようとすると縮小表示になってしまって辛い。(WindowsMobileは上下にタイトルバーやらステータスバーやらが表示されている状態が標準なので、さらに縦が狭い。)幅に合わせる表示と上下調整をしてギリギリ本文全体が見えるかというところなので、PDFビューワーソフトの出来が良ければ読めるかもというところ。全画面表示ができるビューワーとかだと捗るかも。標準添付ビューワーソフトだとそもそもページめくりが面倒臭くて読み続ける気にはならないなぁ。それよりも、こんな古い機種でも見れることに驚き。
余白をカットできるビューワー
なお、より小さな画面で、より大きく見たい場合は、余白を削除して表示できるビューワーを利用すると便利です。
Androidですと、Perfect ViewerにPDFプラグインを追加したものが筆者はお気に入りです。ページ遷移のスピードを速くして、効果をなしにすれば、ページめくりもサクサク。4.5インチで自筆のPDFを見るときはこれで見ることがデフォルトになりました。
下の画像は実例になります。適当な小説の上にスマホOukitel U22 (5.5インチ, 1280x720ピクセル)を置いて撮影したものです。余白を上手に切り飛ばして見ると、同等(この例ではむしろ微妙に大きい)な文字の大きさで見ることができます。
PCでご覧になる場合
特定の環境で一部特定の文字が若干薄く見えてしまうという不具合があり、こちらでもできる限りの対処はしていますが、完全対応ができておりません。申し訳ございません。
その特定の環境とはなんと、Adobe Acrobat Readerで見たときなんです。他のビューワーでは全くこんな現象は発生しませんし、ブラウザ上で見る分にはAdobe Acrobat Readerのプラグインでも全く問題ありません。
よりによって、PDFといえばAdobe、の、Adobe Acrobat Readerで、若干とはいえ気になります。
特にルビ振りや半角文字の縦中横を多く使用している作品で発生率が高く、その対策としてこちらで試行錯誤した結果、対策用文字列を見えない形でぶっ込んでおくという手法で多くは改善出来ているのですが、完璧には封じ込められてはいません。
気になる方は単体アプリのAdobe Acrobat Reader以外でご覧になることをお勧めします。
なのに、……。一応、右綴じになるように設定しているつもりなのですが、見開き表示右綴じがちゃんと反映できているのがAdobe Acrobat Readerだけ、という……。
右綴じが反映されないビューワーで見開き表示をする場合は、逆順表示させると、ページ遷移のオペレーションは逆になってしまいますが、右綴じ見開きで見ることはできます。(苦しい)
最初はEPUB3での配布を目指していたのだけれど
ここからはまた余計な話になってしまいますので、ご覧になる必要は全くありませんが、筆者は随分と長いことEPUB3で配布することを前提としてEPUB3と格闘しておりました。
しかし、結果的にEPUB3での配布は、EPUB3でしか配布ができない「楽天Kobo」のみに留めております。
結局、EPUB3だと表現力はどうしても落ちてしまう。また、組み入れたかった機能が実現できる状況にはなかったというのも大きく、結局諦めてPDFへと、時代的には逆行したんです。
ただ、PDFは固定レイアウトで古臭いかもしれないですけれども、固定レイアウトであることを利用して文章表現を組み立てている部分も無くはないので、これはこれで良い物なのかもしれません。