獅子と鷲 体験版

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【まえがき】


※[ご注意ください]



【あらすじ】


 ひょんなことから、まだ結婚のケの字も考えたことすらない若者の元に預けられたのは第二次性徴を直前に控えた二人の三七四五。

 自身の名前に良い思い出を持っていない二人は四股名に入れたいという言葉をそのまま普段の呼称に使うことにした。


 獅子と鷲。


 若者の前で第二次性徴を迎えた獅子と鷲は、その若者がきっかけで性に目覚めたと言い、しかし、単純に性交渉を強請るわけにもいかないことを勉強した二人は若者に対して「動かないで」「なすがままにされてくれ」と懇願する。


【目次】


表紙

まえがき

あらすじ

第1章 獅子と鷲

第2章 性の目覚め

第3章 うっかり勃起

第4章 三七四五越痴

第5章 開発

第6章 卒業

第7章 再会そして

奥付

第1章 獅子と鷲

 僕は生まれて此の方ずっと独身ではあるのだが、なんて言い方をするとまるでもう結構な歳であるかのように受け取られてしまうかもしれないが、今現在では勿論のこと、結構昔の時代にまで遡ったとしても今の僕の年齢で結婚を経験している人は少ない。まだそんな年齢だ。

 十分に青年、むしろ、ようやっと青年の仲間入りを果たしてまだまだ若輩者といったところなのだが、いろいろと理由あって、二人の三七四五を引き取って育てることになった。


 同い年だがえんゆかりも無いばらばらな二人。


 鶏が先か卵が先だったか最早ぐちゃぐちゃで自分でも分からなくなってしまったが、二人は僕が教えている道場に通おうとしていて、どうせなら教えるだけじゃなくて生活を共に、つまり、育ててみては? という話に行き着いたのだ。

 父親なんて柄じゃないし、そもそも結婚のケの字すら掠ったことも無いこの僕が子育てなんて考えたことすらあるわけがないのだが、存外にも二人ともすぐに僕に懐いて、まず真っ先にこの二人が僕と生活を共にすることに対して積極的な姿勢を明確に示したために『まずはお試し』じゃないけれど、とりあえず一緒に暮らしてみようか、ってなって現在に至る。


 二人にはそれぞれ本来の名があるわけだが、あ、そうそう、僕が教えている道場というのは相撲道場で、相撲といえば四股名というものがあって、付けるとしたらどんな四股名が良い? って二人に聞いたりして、なんやかんやで、その四股名に入れたいと言う言葉がそのまま普段の呼称になった。

 というのも、二人ともあまり自分の名前について良い印象や良い思い出が無いから、ってことが大きかったからだった。


 一人は『獅子』。

 四股名の話をしていたときに『俺? レオ! オレオレオレオレオレオレ……』ってふざけてたんだけど、『レオ』を四股名にするのはちょっとまだ時代の先端を行き過ぎてるかな? ってなって『獅子』と呼ぶことに落ち着いた。

 実際のところ、見た目的にはライオンとか獅子とか言うよりも、獅子舞のお面にちょっとだけ似た感じでキュートでチャーミングで、ちょっぴり芋っぽい感じもある子だ。

 決して細っこいわけではないが、太ましいというほど太くもなく、もったりした感じの身体つきだがシルエット的には割と脚長にも見えるバランスをしていて、いつも肌とか脇腹とか二の腕とか頬っぺたとか口唇が艶っツヤ・プルップルしている。


 もう一人は『鷲』。

 僕はちょっと珍しいと思ってしまったのだが、この子は自分の一人称を『わし』と呼んでいたのと、もう一人が『おれおれ』言っていたので、『おれ』が『レオ』で『獅子』になったんだから『わし』もそのまま『鷲』で良いのでは? という流れになって本人もそれで納得していたので『鷲』と呼ぶことになった。

 ただ、実は見た目は全く鷲ではなくて、どちらかというと熊っぽい。

 腕も足も胸も腹も全部太いし、首も太い。

 瞳も猛禽類のような鋭さはあまり無くて、基本優しい可愛い目だし、獅子に比べると随分と大人しい印象だ。

 凄く色白でほんのり赤みが差すお餅みたいな子で、いつも艶っツヤしている獅子に対して、鷲は光沢の少ないマットな白だ。


 にしても、自分もまだまだ全然若いつもりでいたが、二人とも超若くて飛び跳ねるように元気が良い。


 獅子と鷲は仲も良いのだが普段からお互いをライバル視していて、何かとやたらと競い合う。

 相撲道場でもやたらと張り合うので、結果的には無茶苦茶稽古を頑張る子達になっている。

 ヘロヘロになって、やっとこさ風呂場に向かうのだが、風呂入っている間にすっかり元気を取り戻す。

 きゃっきゃっきゃっきゃっ騒ぎ出して、バタバタと動き回り、座って身体を洗っている僕に体当たりを噛まして来るのだ。

「うわあ先生のお腹大っきい!」「すべすべ」「つるつるだあ」

 背後から、もしくは横から抱き着くように突進してくるので、だいたい片手は背中、もう片手は僕のお腹に回って来るのだが、どうも二人ともこの僕の大きなお腹が気になるらしく、どれほど意識しているのか知らないけど、妙に僕のお腹をまさぐる手付き。

 すべすべとかつるつると言うのは多分身体を洗っている最中だから洗剤で滑っているだけだと思うんだけどな。

 良く分からないけど、もしかしたら僕の大きなお腹に父性みたいなものを感じていたり、するのだろうか。


 ちゃんこはいつも大食い競争になって、二人ともまあとにかく食べる食べる食べまくる。

 自分と比べると、あ、すみません、自分ほとんどの人より主に横にデカいので比較に向いていませんでした。

 二人ともまだまだ成長期で絶対的には身体もまだまだ小さいのに、良くもまあこんなに食えるものだと毎回感心する、のだが、恐らく自分も十年くらい前はそんな感じだったのだろうと思うので思わず自分を引き合いに出してしまいましたが、今の自分より食うぞこいつら。


 そんなこんなで就寝、の前にもう一度風呂に入る。

 最近では公的な施設を私的に使用することについてかなり厳格な世の中になっているかと思うが、今のところここの相撲道場では利権、ではなく実は風呂の掃除を他の誰もしないのでなし崩し的に僕がすることになっていて、そのバーターでついでに残り湯に浸かってシャワー浴びるくらいは目を瞑りましょう、という感じに落ち着いているのだ。

 いくら僕が横に大きいからといって、相撲道場の風呂に一人で入るのは例え残り湯だとしても少々広過ぎる贅沢な空間となるのだが、この二人も掃除することを条件に入れてやれることになったので、大きい家族風呂と言えば言えなくもない程度の空間密度に収まった。


 稽古終わりの他のメンバーが居る中でも僕にアタックしてくるくらいだから、(二人にとって)邪魔者が居なくなった三人だけの風呂ではそれはそれはもう、獅子と鷲は僕に戯れ付いてなかなか離れない。


 僕の身体を撫で回しながら、

「先生デッカクて良いなぁ」「わしも先生みたいになりたい」

 と、嬉しいことを言ってくれたりするのだが、あんまりにもベタベタしてくるものだから、時折意図しなくてもヒャンと気持ち良い刺激を受けてしまうことがあって、思わずうっかり反応でもしちゃったりしないかと身構える。

 別に二人は僕の股間を狙ったりとかはしてこないのだが、たまたま絶妙なタッチで素肌を滑ったりなんかするだけでもゾクっと来ることはあるからね。


 うう、いかんいかん。こんなシチュエーションでうっかりおっ勃ててしまったりでもしたら間違いなく事案である。


(こちらは体験版です)

第2章 性の目覚め


(こちらは体験版です)

第3章 うっかり勃起


(こちらは体験版です)

第4章 三七四五越痴


(こちらは体験版です)

第5章 開発


(こちらは体験版です)

第6章 卒業


(こちらは体験版です)

第7章 再会そして


(こちらは体験版です)


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獅子と鷲

三七四五越痴


OpusNo.Novel-093
ReleaseDate2025-12-19
CopyRight ©山牧田 湧進
& Author(Yamakida Yuushin)
CircleGradual Improvement
URLgi.dodoit.info


個人で楽しんでいただく作品です。

個人の使用範疇を超える無断転載やコピー、
共有、アップロード等はしないでください。

(こちらは体験版です)

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