暗闇の大部屋では誰かが襲われている (体験版)

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【まえがき】


※[ご注意ください]



【あらすじ】


 教育実習生という形で母校の恩師、星降先生との再会を6年ちょい振りに果たした善満は実習を終えた後にも関わらず母校の部活動の合宿に誘われた。

 久し振りの再会で再燃してしまったらしい『ブタゴリジャイ』こと星降は気弱に条件を緩めながらも「2日目からでも良いから」としつこく善満を勧誘する。

 目的があまりにも分かりやすくアレだったのだが、善満も満更でもないためホイホイと途中参加することに。


 消灯時刻がやって来て、部員たちが集まって就寝する大部屋の見回りを終えたらいよいよ!

 かと思ったら、星降先生は大部屋で部員たちと一緒に寝るとか言い出して……。


 なあんだ、結局何も無いのか、と大部屋の隅で寝入りかけたそのとき、善満の近くでガサゴソと物音がした。

 隣で寝ている星降先生の寝返りかとも思ったのだが、次の瞬間!


 こうなるはずだった予定と、計画が狂った現実の世界線。

 いずれにしても、


 暗闇の大部屋では誰かが襲われている。


【主な登場人物】




【目次】


表紙

まえがき

あらすじ

主な登場人物

第1章 山の合宿所・新月の夜

第2章 予定されてた未来

第3章 現実

第4章 朝が来る

奥付

第1章 山の合宿所・新月の夜

「合宿をやるぞ!」

 ……って、何で僕のところに話が来るんだろう?


 僕、善満 好司(よしみつ こうじ)は6年ちょい振りに教育実習生として母校に通い、久し振りに僕の初体験かつ唯一の相手だった星降 精宏(ほしふり せいこう)先生、通称(僕が勝手にそう呼んでいるだけ)『ブタゴリジャイ』、略してBGJ先生に会った。

 そこで、立派な体格をしているのに奇跡的にまだオナニーすら経験が無いという2人の生徒を充てがわれて、僕はBGJの思惑通りに、2人にオナニーを覚えさせるよりも先に筆おろしをさせてあげることなったのだが、最終的に『またちょくちょくヤろうぜ』と2人の生徒、大田原、小名城と星降先生と僕とで連絡先を交換し合った。


 ヤるときは基本的にBGJ先生が私物化している体育倉庫の一角のヤりスペースに集うことになるのだろうと思っていたのだが、予想に反して最初にあった連絡は『合宿』だった。

 僕が部長をやっていたときにはまだ無かったもので、その後、夏休みのうちの2泊3日を使って毎年合宿を行うようになっているらしいのだ。

 そこに、僕にも来い、と。

 うーん、教育実習はもう終わっている、けど、単純に部のOBとして参加、したとしてもおかしくないと言えばおかしくないのかなあ。


 僕が悩んでいると、

「良いから来いよ!」

「とにかく来いよ!」

「頼むから来てくれよ」

「なあ」

「2日目からでも良いからさあ」

 次第に弱気になりながらもしつこい勧誘が続いて来る。


 あー、これ完全にヤリ目(的)だよなあ。

 先生、久し振りの再会で火ぃ点いちゃったかなあ。

 まあ、僕も同じっちゃあ同じだし、BGJ先生にこうしてねとっこく求められるのは決して嫌いではない。……って、相変わらず素直じゃない物言いしちゃってる僕だ。


「教師用の部屋は生徒達とは別に用意されているし、2階だし離れているから」

 ってメッセージを見た瞬間、クスッと来てしまった。

 完全に『ヤるぞ!』、って明言してるよね、これ。

 こんなにどストレートな真意が透けて見える直接表現を避けた表現って、なかなかお目に掛かれないよね。


 そういえば、修学旅行のときもそうだったもんなあ。

 こういう、修学旅行とか合宿とかってさ、性にやたらと強い年代の若造にはかなり辛いものがあるんだよね。

 終わって帰った瞬間、とりあえず鬼のようにコクでしょ。限界まで。

 まあ、我慢しきれない奴は修学旅行中だろうが合宿中だろうが、どこかでこっそりヤっているんだろうけれども。


 それが、他でもない、BGJ先生で~す!

 なんだよ、生徒の話じゃなかったのかよ。

 違います~、BGJの我慢の利かなさは猿並みのガキんちょを超えていま~す。

 とんでもない性欲が、ありま~す。

 たかが合宿の2泊3日を我慢できない人で~す、BGJ先生は。


 はっはっは、全くしようがないな。

 行ってやるか。(ワクワク)

 でも、真面目な話、1日目はこちらの都合が付かないので2日目からね。

 たかがOBが全日参加なんてのも変な感じがするし、ちょうど良いでしょ。


 はっはっは、そうか、合宿かあ。

 ふ~ん。

 ほ~。

 やっぱりあれかな、消灯の見回り終えて自室に帰ったところでガバっと、って感じなのかな。

 ……




 教えてもらった住所は随分と田舎。

 郡だし村だし大字だし字だし。

 ローカルな私鉄の寂れた駅から徒歩で1km強。

 駅からして寂れているから、住宅地なんてすぐに無くなって久しい、小さな山の小さな盆地のへり

 緑豊かな場所に目指す合宿所はあった。


 いわゆる、なんとか青年の家的な公共施設で、古びた感じが妙に物寂しい雰囲気を助長している。一言で言うと『過疎』ってる感じ。

 あー、でも、これ、僕が来た時間が昼を過ぎて少し夕方に近いから、早々に山に隠れようとしている力の翳った日差しのせいでもあるのかもしれない。

 なんか、ススキとか生えてたら似合いそうだなあ、って感じの日差しになってるからね。まだ、時刻的には15時前なんだけどね。

 日本海側とかで似たような日差しを見たことがあるよ。正午とかでもなんか微妙に太陽の光が弱いというか、ちょっと色温度が低くて黄色っぽいというか、少しもの寂しい感じがするんだ。快晴の夏の空でも、ね。

 ここも、南の方が標高が高いところだから、そうなるのかもね。


 飛び入りで簡単に挨拶済まさせてもらって、さらっと練習(ほぼ見学だけど)に紛れ込んでみる。

 まあ、なんだかんだ言っても教育実習のときに顔を合わせてからそんなに日が空いているわけでもないので、『誰あれ?』みたいに浮いたりしないで済みましたよ。


 合宿所の建物は古いものの、中庭なんかあったりして一風変わってる。

 部屋の隣接を防ぐただの騒音対処間取りなだけなのかもしれないけど。

 1Fは時計回りに西から玄関、大ホール、階段、トイレ、風呂場、食堂と主要な施設が揃っていて、南側には宿泊できる個室が並んでからでっかいリビング、そして、リビングの西側にも宿泊できる大部屋がある。


 この、建物全体から見て南西側に当たる大部屋は幾つかの部屋を壁ぶち抜きましたみたいな感じの南北に細長い部屋で、部員は基本的にこの大部屋に固まって寝ることになるらしい。

 出入口のドアが等間隔に並んでいて、廊下から見ると個室が並んでいるように見えるだけなんだけど、中入ってみると全部繋がっているという。

 5部屋くらい繋がっている感じかな。部屋の廊下に面している部分で出入口ではないところは全て押入れになっているので、押入れも5分割で並んでいるみたいな感じ。

 謎間取りだよ。この、最初から大部屋としては設計されていない感じの後付感。

 なのに、ふすまで仕切れるとかいうのもないみたい。


 施設のキャパに対して人数が少ないので、年によっては他の団体と一緒になることもあるみたいだけど、今日はたまたま他の団体は無し。

 とはいえ、BGJ先生の部屋は1Fには取らずに2Fに。

 2Fは1Fより大分小さくて、中庭を囲んで『口』みたいな形になっている1Fの北辺に当たる部分しか無い。

 しかも、先生の部屋は食堂(正確には恐らく厨房)の上、北東側に位置していて、1Fの南西側にある大部屋とは一番遠い位置関係になる。

 なので、夜は先生一人だけがかなり隔離された感じの状況だ。

 僕はOBだけど教育実習もやった身だし、指導員という扱いでBGJ先生と同室に割り振られた。

 ま、そうでしょうね。


 練習後は少し間を置いて風呂、食事とタイムスケジュールが進む。我々指導員サイドは生徒が入る前に先に風呂を済ませた。

 先生と2人だけの風呂だなんて、それこそ絶好のゴニョゴニョタイムだったりするわけだが、実際には刻々と迫り来る生徒たちの入浴タイムのせいで時間的余裕が無くて、それどころではなかった。

 2人だけで旅行に来ているのとはわけが違うからね、仕方ないね。


 人数少なめの合宿とは言っても、ガキんちょの集合体だからやかましいことは喧しいんだけど、2Fに上がっちゃうとそれもほとんど気にならない程度になるし、よくよく外に注意を向けてみると、夜になっても虫が鳴いているなぁ。

 山間やまあいのこの場所では、一足先にもう秋の気配が漂い始めているのかもしれない。

 気温も日没とともにグンと下がって、今どき珍しいエアコン要らずの陽気、ん? 陽気って言って良いのか? ぽかぽか陽気、涼しい陽気、変だな、なんだ? 涼しい気候、で良いかな?

 窓を少し開けて、そよ風を取り入れるくらいがちょうど良い感じの気温である。

 1Fの大部屋はガキんちょわんさかで暑いだろうから窓全開だろうけど。


 外は街灯の一つも無し、というところまでは暗くはないんだけど、それでも、やたらと暗く感じる。

 というか、これ、点いているのはここの施設の外灯だけであって、街灯ではないな。グラウンド側なんか真っ暗だもん。

 灯りの点いている部屋から眺めても星が綺麗に見えるし、……すっきり晴れているけど月が見えない。

 今日は新月の夜なのかな。

 夜がこんなにちゃんと暗い、ってのは凄く新鮮だなあ。


 僕は窓の外へ向けていた顔をちらっと室内に向けて、同部屋でくつろいでいる星降先生をさり気なく覗き見た。

 BGJ先生、酒でも飲むのかな、と思ったら飲まないんだな。

 日中の指導は終了したんだから、ちょっとくらい、とはならないんだ。

 なんか、もっといつもハメ外す先生なのかと思ってた。

 それに、この時間になっても、襲って来るどころか、お色気一つ見せて来ない。

 それは多分、消灯時間がまだだからなんだろう、とは思うけど。

 あんな露骨な誘い方しておいて、何もして来ませんでした、なんて肩透かしも良いとこ、……無い無い、今まで一度も無かったわそんなこと。

 絶対にどこかで襲って来る!

 BGJってのはそういうものだ!


 だいたい、こちとら浴衣の他にはパンツしか穿いていなくて、いつでも簡単に襲えます、って状態をちゃあんときっちり維持してんだぞ。

 先生だって同じじゃん。

 簡単にコトに及べるように浴衣にパンツ、最低限の衣服しか身に着けていない。

 ……うそうそ、気温が適度だから、これ以上着込んでも暑くなるだけだから、この格好しているだけだよお互いに、ね? 先生?


 そんなことをまったりと思っていると、

「よおし、そろそろ行くか~」

「はっ?」

 なんか、BGJ先生が小荷物持って立ち上がっているんですけど。


「そろそろ行くか、って、どこに行くんですか?」

 BGJがにんまりとニヤつく。

「1階の大部屋に決まってるだろお?」

「あ、もうすぐ消灯時間ですもんね」

「そうだ~」

 だが、僕はこのBGJのニヤつきをちゃんと分かっていなかった。

 消灯の見回りだと思い込んでしまっていたのだ。


 消灯の見回りを終えたら、待ちに待ったムフフタイム。

 だから、早々にエロBGJの顔が出てしまっていただけなのかと思っていた。

 ところが。


「おりゃあ、ちょっとズレてここの隅っこ空けてくれえ。今夜は先生達もここで寝させてもらうぞお」

「へっ?」

 いや、それじゃあ、僕の予定が大幅にくつがえっちゃうんですけど?

 いやいや、先生、僕とシたいからわざわざ僕を合宿に呼んだんじゃなかったの?

 いやいやいや、待てよ?


 まさか、この大部屋で、生徒たちも巻き込んで大乱交スプラッシュブラザーズスペシャルとか?

 ……い~や、ない、ない、無い!

 毒され過ぎだわ、自分。

 いくらBGJの教え子たちだからって、こんなに大勢がみんな男を相手する人間とはとても考えられないし、あの二人だけでも(R18的にも)結構な大問題だったのに、あり得ないでしょ。



(こちらは体験版です)

第2章 予定されてた未来


(こちらは体験版です)

第3章 現実


(こちらは体験版です)

第4章 朝が来る


(こちらは体験版です)


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暗闇の大部屋では誰かが襲われている


OpusNo.Novel-071
ReleaseDate2020-10-22
CopyRight ©山牧田 湧進
& Author(Yamakida Yuushin)
CircleGradual Improvement
URLgi.dodoit.info


個人で楽しんでいただく作品です。

個人の使用範疇を超える無断転載やコピー、
共有、アップロード等はしないでください。

(こちらは体験版です)

以下のリンクからこの作品を公開している各サイトに直接移動することができます。

暗闇の大部屋では誰かが襲われている - BOOTH


暗闇の大部屋では誰かが襲われている - DiGiket.com


暗闇の大部屋では誰かが襲われている - DLsite


暗闇の大部屋では誰かが襲われている - FANZA