俺の魂がラブドールに入っちまった件 体験版
【まえがき】
※[ご注意ください]
【あらすじ】
ノンケに抱かれたい願望を持っているゲイって結構居るみたいだけど、それって、絶対に叶わない願いじゃん?
だって、その
なんかしらの事情があって抱いてくるんだったら、そんな嫌々で抱かれるんでもOKなの? それって、変じゃん? って思っちゃう。
でもさ、あり得ないことなんだけど、俺、ノンケに抱かれまくっちゃった。相手は中年童貞キモオタデブだけど。
その相手の方々(一人じゃないんだぜ)は、男を抱いているとは、全く思ってもいないんだけどさ。
だって、俺の身体、ラブドールなんだもん。
大変なことが起こった。どうか慌てずに、冷静に聞いて欲しい。
いや、君が大変なのではない。俺が、大変なのだ。
落ち着いたような口調で始めているが、これは、俺が自分自身に向けて『落ち着け』と諭しているためだ。
本来だったら、とても落ち着けるような状況ではない。それに、元々俺は、そんなに丁寧な語り口調の人間ではない。
……人間ではない……。
そう、今、俺自身に分かることといえば、多分、俺は人間ではなくなっている。
なぜ、俺自身に自分を認識できる意識があるというのに、俺が人間ではないと分かるのか。
真っ暗闇に、身動きを取れない息苦しさ。もし、俺が人間なのだとしたら、『ちょっと扱いが雑過ぎるだろう』と、文句を言いたくなるような衝撃とか振動とかがちょいちょい起こる。
誘拐でもされて、ビニール袋やらダンボール箱にでも詰め込まれて、クルマのトランクルームにでも放り込まれているのか? そんな感じでもあるのだが、妙に身体が油っぽいような、石油製品に塗れているような異臭も感じるのだ。
何かしらの事件に巻き込まれて、既に死んでいるとか?
いや、それにしては、全く意識が遠のかない。むしろ、出来たての新品のような気すらするのだ。
……出来たての新品……?
不思議なことに、意識がはっきりとしているのに、記憶がほとんど無い。
でも、多分、自然に出てくるこの言葉遣いからするに、俺は男だ。
オナベ? そんなはずは無い!
良く分からないが、俺にはなんとなくチンコの感覚が残っている。マンコの感覚はさっぱり分からない。
だから、俺は間違いなく男だ。
ガタン! ガタガタ、ガサゴソ、トットットット、ピンポーン。
何か、急に慌ただしくなった。
俺はどこかに運ばれているっぽい。
「○○さんですね。ご確認ください。宜しいですか。判子ここにお願いします」
「ありがとうございました」
ん?
「来た、来た、ついに来たぞ~」
俺、ひょっとして、宅配便の荷物かなんかになってる?
「ふひひひひ、愛しのナナちゃん~」
な!? ナナちゃん!? ナナちゃん、って、何だ?
ガガッ、ガガッ。
うおっ、危ねーな。お前、そんなにカッターの刃立てたら、俺に当たるだろうが! せっかくの新品をさっそく傷物にする気か?
ガサッ。
うおっ、眩しー。すっげー久し振りの光。
んで? 俺はいったい何になっているや……
ギ、ヤーーーーーーーーー!!!
お、おおお、おっぱい!
ま、ままま、マンコ!
く、くくく、クリトリス!
俺、女! 裸! 油! シリコン! エ・ラ・ス・ト・マー!
俺、ラブドールになってるうううう!! ぅっ
……。
(こちらは体験版です)
俺の魂がラブドールに入っちまった件
OpusNo. | Novel-026 |
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ReleaseDate | 2015-10-08 |
CopyRight © | 山牧田 湧進 |
& Author | (Yamakida Yuushin) |
Circle | Gradual Improvement |
URL | gi.dodoit.info |
個人で楽しんでいただく作品です。
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(こちらは体験版です)
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