保健実技演習 体験版
【まえがき】
※[ご注意ください]
【あらすじ】
保健の授業で実技演習なんて!
いったい、夢か現実か、指名された俺一人が実験台になって、オナニーの実演。クラスメイトに囲まれてオナニーを始める俺に、あちこちから手が伸びて来る。
身体の変化を観察されて、いろんな姿勢を取らされて、いろんな刺激を試されて……。
授業時間内に三発発射。ぐったりと疲れた俺にあいつの更なるお誘いが掛かる。
【主な登場人物】
「今日は実技演習をやるぞぉ」
教室内がどよめいた。
保健体育の保健の授業。生徒達は全員、学生服のままだ。体育の授業なら実技が当たり前。でも、保健で実技なんて……。誰の頭の中にも同じようなことが浮かんでくる。
「とはいえ、全員で実技をやっても勉強にならなくなるので、誰か一人に代表になってもらって、その人に実技演習をしてもらう。他の皆はそれを見学するという形にするので、しっかりと学習するように」
教室内がさらにどよめく。
「代表者は、育ちの良い奴が良いな……」
先生の視線が教室内の廊下側最前列から窓側最後列に向かってスキャンされていく。スキャンされていく生徒が次々と息を呑む。
俺は窓側の最後列。スキャンの一番最後だ。育ちが良過ぎて、俺の後ろになる奴が『前が見えない』と必ず文句を言う。そうこうしているうちに最後列になることが当たり前となってしまっていた。
「じゃあ、出水田。出水田が実技の代表な」
俺はギクッとした。一気に心臓がバクバク言い出す。
出水田ってのは俺の苗字だ。出水田陽出(いずみだ ようでる)。変わった苗字に今どき流行りの困ったキラキラネーム。しかも、何をとち狂ってヨーデルの当て字なんかにしたのか。両親ともに音楽には全く縁もゆかりも無いってのに。さらに、『出』の字が最初にも最後にもあって回文みたいになっちゃってる、突っ込みどころ満載の名前。(ちなみに後で問い質してみたんだけど、日出ずる(ひ、いずる(国)↓日本(人))とも掛けているんだとさ)
しかも、俺はこれまた今どき流行りのハーフだったりもする。国内ではまともに結婚相手が見つからないと、海外から斡旋されることがままある。特に後継者が居ない、嫁も来ないという農村では頼みの綱だったりもする。国内の女性は嫌がって嫁に来ないが、海外の女性の場合はそれでもその女性を含めた家族全員の生活水準向上に結びつくことも多くて、一歩間違うと人身売買的な感じにもなってしまうのだが、正直、利害が一致してしまっているのだ。
なんて、生い立ちに何かと障害が多い俺は、それなりにその辺のことは我が身のこととして分かっているつもりではいたのだが、聞けば、うちの場合は普通に恋愛結婚の国際結婚なんだそうな。
母親がトンガ出身。その影響を受けて、俺は半端に地黒。そして、アホみたいにデカく育った。
なんせ、母親の母国では男はデカければデカいほど良いとされ、ガンガン食いまくるから、皆ドカドカな体型をしているのだ。それでも、近年では価値観の変化やダイエットブームもあって、皆が皆そうではなくなって来ているらしいのだが、うちの母親は残念ながらそれ以前の年代の人間だ。
凄え量の食べ物がまぁ出てくる出てくる。それを最近まで、それが普通だと思(わされ)って食べてきた俺はこのザマだ。まだ成長期の最中で既に176cm109kg。ヘタしたら、相撲部屋からスカウトが来るぞ。
隣の席の柴崎がニヤニヤしながらこっちを見てる。
こいつも俺と同じ理由で最後列の常連となっている奴だ。ちゃんと比べれば俺ほどはデカくないのだが、そんな細かい差を気にするはずもない周りの連中からは俺達は十把一絡げに扱われる。
とはいえ、俺はちょっとこいつが好きだったりしている。こいつは中学生にして既に中年だ。メタボな体型にオヤジ顔。脂ぎっちゃっていて、既に額が後退し始めているんじゃないかって思ってしまう短髪。それも、剃り込みが入ったようなM字ハゲとその中央の前頭が薄くなるというダブルコンボ。
んで、無駄にエネルギッシュで行動派だったりもする。顔テッカテカにして酔っ払ったデブ中年を見ると、こいつにカブる。
でも、俺はこういう、男性ホルモン出過ぎちゃってる系がちょっとそそる。俺はまた、難儀な性癖まで抱え込んだもんだ。
俺はこれでも、こいつに比べたら全く大人しい方。悪意のある言い方を敢えてするなら、むっつり、ってやつだ。
「前に出てきてやってもらうから、この辺の机を幾つかくっつけて。おーい、出水田」
「ほら、先生がお呼びだよ」
柴崎、このやろ。他人事だと思って面白がりやがって。
俺は席を立つと、椅子を机の下にしまってから、のそのそと教室の前の方へと歩く。俺はこう見えても不良とか非行とかからは遠い側の生徒だ。上履きだって履き潰してサンダルみたいにしたりしないでちゃんと履いているし、制服のボタンは開いているけど、これは、サイズと体型の兼ね合いのせいで留められないだけだ。
「出水田は上履きを脱いで、机の上に寝転がってくれ」
「先生、机増やした方が良いですか?」
俺の体型を考慮して足りないと思ったのか、気の利いた(?)生徒が質問する。
「あまり増やすと近くに寄って見れなくなるからこれで良いよ」
机は横に3つ、縦に2つを連結した計6つ。この上に、俺はもそもそと乗り上げて仰向けになった。
「他の皆は出水田の周りに集まってきて」
教室の生徒全員が俺を取り囲んで上から覗き込んだ。俺は思わず全周囲をぐるっと見回す。うぅっ、変な気分。あっ、この、柴崎、顔が近い。迫って来んな。ん? 顔がデカいだけか。
「で、先生、何の実技を見るんですか?」
生徒の一人が疑問を投げた。先生は、
「今日の実技のお題目は、えー、ごほん。『オナニー。快感と射精のメカニズム』だ」
教室内が大きくどよめく。顔を見合わせる生徒、俺を凝視する生徒。
「既にオナニーを知っている、しているという奴も多いだろうが、その仕組をちゃんと知って、間違ったことをして怪我したり、迷惑を掛けたりしないように、きちんと学びましょう、と、いうことだ」
生徒達が興味津々に俺を取り囲んでいる。先生も、俺の逃げ道が無くなってからそんなことを言うなよ。俺、モルモットじゃねぇんだからよ。
「出水田は良く成長してそうなので、まだ、そこまで成長していない、って奴も今後の参考になるだろう」
うわっ、勝手なこと言うなよ。でも、間違ってはいなかった。俺は既にそこも結構成長している。俺の手で握り2つでようやく隠れるくらい。ブリーフを穿いたまま勃起すると、コンニチワする。
「それでは、時間も限られてるので、早速、出水田、脱いでみて」
俺の上体は腹筋の途中みたいに30cmくらい浮いた。
「ちょっ、先生、本気で言ってるの?」
先生は俺を取り囲んでいる生徒達の外側から、
「これはぁ、正規のぉ、授業、です」
「先生の方が大人なんだから、先生が見本を見せれば良いじゃん」
「先生はお前達とは歳が離れ過ぎているから、お前達とは違うところがたくさんあるんだ。俺じゃ参考にならん」
なんちゅー屁理屈。これだから、大人って奴は。
「時間が勿体無いから、出水田が自分で脱ぐ気が無いなら、ちょっと近くに居る人、脱がせてあげて」
その先生の言葉で、わっと生徒達の手が延び始める。先生のお墨付きを得て、好奇心ギラギラにして迫ってくる。ちょっと、怖えよ、お前ら。
「わーった、わーった! これじゃまるで、解剖イジメじゃねぇか。自分で脱ぐから、お前ら手ぇ引っ込めろ」
俺は顔を持ち上げたまま、自分のベルトに手を掛けた。カチャカチャと外す音。帯を全部引き抜いて放ると、その先端の金属は机にぶつかってガチッと音を立てる。
続いて、フックを外して、ファスナーを下ろしていく。黒の隙間から覗く白いブリーフ。くそっ、みんな凝視しまくってやがる。俺はやけくそになって、尻を浮かせて、次に足を浮かせて、ズボンを脱ぎきった。
脱いだズボンはすぐに先生に取られて、
「こっちに置いておくからな」
俺が元の仰向けに戻ると、周りを取り囲む生徒が妙ににガヤついている。俺を見ているにしては視線が下の方、そう、俺の股間に集中している。
「おい、出水田デカくねぇか?」
「もう勃ってるんじゃないの?」
コソコソ話のつもりなんだろうが、こんな至近距離で言われたら小声でも聞こえるわい。
「勃ってねぇよ」
すると、ざわめきが大きくなる。
「こいつ、普段からそんなに大きかったっけ?」
「見栄張ってんじゃないの?」
こいつら口々に勝手なことを言ってやがる。実際の正解は自分の身体を良く知っている俺が直に解説してやろう。
良く知らない奴らは勘違いをしているが、俺はただのデブじゃない。確かに、腹も多少は出てはいるが、太腿がかなり発達していて太いのだ。だから、股間にあるものがそれなりに大きくても、それよりも膨れている太腿の陰に隠れて服の上からでは目立たないのだ。ちなみに、恥丘には贅肉がほとんど付いていない。今のところはな。
「ぁあもぅウルサイな。見りゃ分かるだろ」
俺は、やけプラス勢いで、ブリーフを脱ぎ捨てた。
「「「おおっ!」」」
どよめきが起こる。
「本物だ」
「勃ってないでコレかよ」
「流石ハーフ」
「身体がデカいとあそこもデカくなるのかな?」
お前ら、好き勝手に適当なこと言ってっけどな、ハーフとか身体の大きさとか関係無ぇぞ。
「なんか、兄貴と同じ匂いがする」
一人がそんなことを言うと、一斉にみんなが俺の匂いを嗅ぐ仕草をする。
「んあぁ、お前ら、何でも一遍に同じことするんじゃねぇ! 見せモンじゃねぇんだぞ」
と、つい口走ってしまったが、
「おまえは紛れも無く見世物だなぁ、出水田」
柴崎が顔を近付けて言ってくる。こいつ、さっきからずっとニヤニヤしっぱなしだ。
「今すぐにでも替わってやるぞ、柴崎」
「遠慮させてい・た・だ・き・ます」
くっそ、このやろ、畜生。
ちなみに、その匂いは結構強くて(自分の匂いを自分がキツいとは言いたくない)青臭い。仰向けになっている俺でも自分の匂いが分かる。
これの正体ははっきり言ってしまうと、精液の残り香のような匂いだ。出したてのツンとしたキツさは無いが、ティッシュに出してしばらく放置したときの匂いに近いものがある。若干、生乾き的な匂いだ。
歳を取った男からは他の匂いが強くなるのか、この匂いが弱まるのか分からないが、若い男特有の匂いだ。
要するに分泌がお盛んで、コイてなくてもじんわり滲み出ちゃっている感じ、の匂いなのだ。疲れマラとかで勃っていた後なんかだったりすると一層その匂いが強くなる。
なんで、ガキがそんなに詳しいのかって? 俺の性向はもうさっき説明しただろ?
「うーん、上も脱いでもらった方が良いな」
「ほぇっ?」
先生、何、恥の上塗りさせようとしてくれちゃってるの?
「性的興奮をするときに変化するのはペニスだけじゃないんだ。身体の変化をちゃんと見て学習するのが、今日の趣旨だからな。だから、上もちゃんと脱げ」
俺が躊躇していると、すぐに手が何本も伸びてくる。
「あー、もう! 自分でやるったら!」
俺は制服のボタンを外し始めた。目一杯デカいサイズを選んだつもりだったが、既に襟元は留めることができず、それどころか、第一ボタンもキツくて掛けられない有り様だった。
いちいち身体を起こすのも面倒だったので、Yシャツのボタンまで全部外してから、上体を起こした。そして、制服とYシャツは一遍に脱ぎ、更に、下着の白シャツを脱いでから仰向けに戻る。脱いだものはバケツリレーのように先生の手へと渡っていき、纏めて集団の外に置かれていった。
なんなんだ、この状況。俺一人だけが全裸(靴下は履いているけど)になって、クラスの全員に取り囲まれている。しかも、その外に先生まで居て、これが、先生の指図の結果だったりする。
「立派な身体だなぁ。ちょっと太り過ぎなこと以外は全く理想的な健康優良児だ」
『太り過ぎ』は余計だよ。こっちは身削ってるんだから、褒めるならちゃんと褒めてくれなきゃ、割が合わないよ。既にどんなに褒められようが割に合わないけどさ。
「みんな、この身体を良く見ておくように」
先生が言うと、生徒達は一斉に俺を舐め回すように見てくる。まったく、お前ら普段、先生の言うことなんかろくに聞きもしないくせに、こういうときだけ従順になってんじゃねぇよ。
「出水田、おまえの乳首って陥没していないのな」
「うるせー、柴崎。お前のは陥没しているのかよ」
柴崎の誂いは特に厄介だ。下手に仲が良い分、しつっこい。しかし、そんな誂いに対して先生が、
「良い着目点だ。乳首も変化するから、良く見ておくように」
すると別の生徒が、
「先生、まだ始めてもいないのに鳥肌が立ってきました」
(こちらは体験版です)
保健実技演習
OpusNo. | Novel-012 |
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ReleaseDate | 2015-01-11 |
CopyRight © | 山牧田 湧進 |
& Author | (Yamakida Yuushin) |
Circle | Gradual Improvement |
URL | gi.dodoit.info |
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(こちらは体験版です)