いろいろとおかしい湯けむり温泉密室連続受精事件

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刑)「君達に集まってもらったのは他でも無い。今回の事件の犯人はズバリ! この中に居る!」
 ざわざわ…… ざわざわ……

1)「滅相もないですや、刑事さん。我々がそんな犯罪を犯すわけがない」
2~5)「俺もだ」「私もです」「「そうだそうだ!」」
助)「それでは、ここで被害者の方にお話を伺いましょう」
刑)「へっ? 害者生きてるの?」
助)「よく聞いてください。『殺人』事件ではなくて『受精』事件ですから」
刑)「あ……そう」

被)「色々だったんですけど、特に最後の人がおっきくて形も良くて動きも凄かったです♥」
1)「刑事さん、僕が、やりました」
2~5)「俺もだ」「私もです」「「そうだそうだ!」」
刑)「あー落ち着いて君達。どうやら私の勘違いだったようで申し訳ない。君達は無実だ。なぜなら、犯人は、この、わ・た・しだから」

1~5)「どこに証拠が?」「「そうだそうだ!」」
刑)「良いですか皆さん。私は刑事です。デカだけにでっかい」
助)「クスッ」

1~5)「嘘を付くな!(激怒)」「こいつを剥いて確かめてやろうぜ」「どうせ口ばっかりの軽薄短小皮被り野郎なんだろ?」「「そうだそうだ!」」

……

1~5)「「す……すみませんでした」」
刑)「いえ……こちらこそ職権濫用のうえ虚偽を重ねてしまい申し訳ありません……」
助)「嘘を吐かれた方が先に謝るなんてよっぽど深刻な事態ですよね」
1~5)(と……とどめ刺すなょ)
刑)「うわ~~んっ!」

 ひん剥かれたまま表に飛び出していったちっちゃいデカは公然わいせつ罪で逮捕されてしまいませんでした。
助)「気付かれなくて良かったですね」
1~5)(あの助手危険すぎる……)


超短編小説。
昔、Twitterに上げていたもののサルベージです。

2019-11-16