育む『罰』 (ゲイ小説 作品)

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この作品は、『読み切り作品(グローバル系)』に属する作品です。

 その者は育てたかった。
 例えるなら、砂漠に緑を育て、増やし、豊かにしたかった。
 しかし、蒔いても撒いても、芽すらも出ない。砂漠の砂漠たる所以を見せ付けられるばかりだった。

 そんな中、たった一つだけ、大きく立派な果実が育った。
 大切にしたかった。
 だが、大切なものほど、奪い去ろうとする者が現れる。

 彼は愛を与えたかった。でも、時代が、人が、それを許さなかった。
 だから、彼は代わりに罰を与えたのだ。自ら罪を犯しながら。
 そして、二人で育んでいったのだ。

■ 章構成 ■

砂漠に育った大果

もう、我慢ができぬのだ

言えない言葉をぶつけ合う

同時に育つ『嫉妬』

罰が罪を生み繰り返す

これ以上、奪われぬ為に

意思と罰を受け継いで

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全7章構成で、文字数約34K、A6文庫サイズのPDFで123ページとなっております。

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 確かにアランはふらふらだ。相当にやり込められてしまったことは、この大量の精液を見ただけでも分かる。
 (しかし、本当にそれだけか?)
 当のアランは今だに勃起を続けていて、ふらふらになりながらも悶えている姿がなんだかとても、『悩ましげ』なのだ。

第6章「これ以上、奪われぬ為に」90ページより

 使用人達の移動とともに、大きく空気が入れ換わったはずなのに、部屋の中の強い精液の匂いは全く勢いを失わなかった。
 見れば、椅子の周辺の床には、おびただしいほどの白い精液が大量にばら撒かれている。
 アランの身体にもたくさんの精液が付着しているが、それらの大半は既に、アランの体温により水分が蒸発して生乾きしている。
 そして、アランのペニスは今だ勃起したままで、そこにも大量の生乾き精液が纏わり付いていた。

 (これだけ大量の精液を、アラン一人で?)

第6章「これ以上、奪われぬ為に」88ページより

「んんっ、スチュワート、貴方の『罰』は、いつも、堪らなく甘美なものでした」

第7章「意思と罰を受け継いで」109ページより

 言葉にならない善がり音を静かに上げて、アランは絶頂に達した。
 (このまま、永遠に、スチュワートと共にこの場所に留まることができるんじゃないか。)
 そう、思ってしまうくらい、絶頂は果てしなく続いているように、アランには感じられていた。
 (できることなら、このまま僕もスチュワートの元へ……。)

第7章「意思と罰を受け継いで」110ページより

あとがきなど

もともと、『若いうちに成功した男』が早々にリタイアして物価の安い国に移り住んで、そこで雇った使用人が健気で可愛くて……、という流れの話を途中まで書いておりました。
完成させるには何か物足りなくて、かと言って、良いアイデアも浮かばずにそのまま放置していました。

それとは別件で、これまた元ネタがTumblrで恐縮なのですが、好みのおじさんのオナニー映像がありまして、この人の雰囲気がなかなか紳士っぽくて、博学っぽい感じ。身体は例によって凄くデカいのですが。
で、この人を『若いうちに成功した男』のイメージに当て嵌めてみたら、貧しい地域で慈善活動をする牧師になってしまいまして、そしたら、宗教には良くある『同性愛、オナニーは罪悪』というネタにぶち当たって、話がどんどんと進んでしまいました。(また、徹夜しちゃったよ)

相手になるアランも当初、Tumblrを元に個人ページにまで辿り着いた方をイメージモデルとして設定していたのですが、話を書いているところで全然違う人のイメージがばんばん混ざり込んでしまって、結局は完全オリジナルなキャラクターになってしまいました。

んで、このアランくん。局所的に(局部だけ)肌の色が白いという特殊遺伝設定を持っているのですが、それにしても、痣みたいに部分的に肌が黒いところがある(自分もある)って人はいますが、逆に部分的に肌が白いところがあるって人はどれくらいいるものなのでしょうね? 見たことないけど。

あと、アランくんがひたすら責められているのは「cum control」って類の奴ですね。その辺りの動画を見ていても、出す人は驚くほど出しますね。事実は小説より奇なり。びっくりです。

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2015-11-21