山奥の更生施設にて (ゲイ小説 作品)
特定の性犯罪者だけを取り扱う、私立の更生施設がある。
更生不可能の烙印を押された、ギラつく性欲を抑えられない獰猛男が送り込まれる最終施設。
ここに来た者の末路は極端に二つに別れる。もう、どうにもならないか、二度と再犯を犯さないか。
そんな施設に、久々に大物に化けそうな男が送り込まれてきた。
男の名は、『利根 万道』(とね ばんどう)。
彼がこの施設で受けた更生プログラムと、その変貌っぷりが、この先に記されている。
■ 章構成 ■
大物がやって来る
更生プログラム開始
何になるというのか
極限状態、そして覚醒へ
いよいよ実践教習
コペルニクス!
卒業なんてしたくない
サイケデリックトリップ
再び逢うまでの
全9章構成で、文字数約32K、A6文庫サイズのPDFで116ページとなっております。
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万道に装着された装置は、特製の貞操帯。特別なのは、勃たせない、あるいは、勃ってしまうと痛いという貞操帯なのではなくて、勃てられる貞操帯である、というところだ。
そのためにわざわざ、吾妻は万道を勃起させ、完全勃起のサイズを口と目分量で計測していたのだ。
第1章「大物がやって来る」20ページより
まるで、左手で四角形を書きながら、同時に右手で星形を書いているかのような不整合感。
不気味なほどズレていって、気持ち悪いほど変に気持ち良い。
そして、ときどき、描く頂点の位置がピッタリと一致したりして、ピントの合った、シャープな気持ち良さになったりもする。そして、また、ズレて、ぼやけるのだ。
万道の意識は混濁して、完全にトリップ状態に陥った。
第8章「サイケデリックトリップ」100ページより
「な、なぁ、吾妻、お前、この俺に嵌めて、出せるのか?」
「ああ、もちろん、出せるとも」
「出してくれるのか? 俺を抱いて、出してくれるのか?」
「君が望むなら、いくらでも」
「ああっ、吾妻!」
第6章「コペルニクス!」68ページより
それを信じるとすると、俺は男。なのに、男に抱かれる、っていうのか。
ああ、わけが分からねぇ。いや、そういう奴も居るってことは知っているさ。でも、俺がそんな風になるわけが……。
例えば、例えばだぞ。手近なところで、吾妻が俺を抱いてきたとしてみよう。
うぇっ。大男が組んず解れつなんて、やっぱ、あり得ねえよ。
第5章「いよいよ実践教習」60ページより
あとがきなど
性の袋小路に迷い込んでしまったまま暴れ回っていた筋肉デブが、更生施設にて突破口を見つけ出し、更生へと猪突猛進してゆく、というとまとめ過ぎですかね。
主人公に再犯性犯罪者、その相手役にも元性犯罪者という経歴を与えてしまっているため、その取り扱いがナーバスで気を使いました。
そもそも、性犯罪は重罪ですからね。しかも、現実では暴力などを伴うことも多いので、そういう系統ではないことを一所懸命説明しています。
筆者個人的に粗暴なのは苦手なので、こういうドギツい設定でもバイオレンスキャラにはしません。
一見、荒くれ者に見える性豪巨筋デブが可愛く「どんでん」しちゃいます。